『収穫祭あるいは文化祭ときどき体育祭』 

自由気ままな一人旅のように、自由気ままに言葉つづる時間。

ウルウ



 あまりもの の おかげ  この余裕



 広い教室に一人残って窓から車道ながめている黄昏


 もう終わったんだよ と ひとりごと つぶやいたときに


 君の気配




 なにが終わったの と 聞かれて

 ぜんぶ と答えたら

 ぜんぶ? と 笑った


 ぜんぶ終わったんなら ひまでしょう つきあってよ

 と

 かまわないけど? と 答えた




 駅前の商店街 の 裏手 の 川

 ドブネズミが 踊っている

 新しい看板 映画館 裏手 の 川



 来たかっただけ

 一度 ここに 来てみたかった それだけ

 と君は言って

 じゃあね



 
 

すべてがオレンジ色に染まる



 オレンジ色に空が染まる

 住宅地すべてが染まる

 

 ふたりで歩きながら

 シャトーの時計が見える

 完全には回復していなくても

 大丈夫だよ

 もう大丈夫

 もう




 繰り返したくなる歌を

 春になるたび引っ張り出して

 いつ聴いても鮮やかな



 街の ふちどり 並木道 いろどり

 背中につめたい風

 髪も乱れる


なつかしくて、たまらない。



 よせよもう 過ぎたことだし遠い過去の話じゃないか

 なのに記憶は無慈悲な仕打ち映写機のない空間で音を立てる

 菜の花を見つけた線路際

 入学前に君が見せてくれたセーラー服くるっと回る姿

 なつかしくて

 たまらない




 もうむちゃくちゃだよギリギリだよ巻き戻せないセロハンテープ

 覆い隠したいのに透明なサランラップしかなくて

 それでもグルグル巻い巻い巻いて

 しょうがないか



 雨が降りそうな雲行きに

 心から残念申しあげます

 傘があるなら大丈夫

 それでも二人は濡れてしまうけど

 乾いたタオルは準備済み




 蹴り ひとつ

 石 転がれ

 バランスのとれた体になれ

 やっぱりどうして銀色の雨

 




 濡れた服 ハンガー 

 君はスカートのプリーツを直し

 この空間は宇宙そのもの湯気に満ちて

 君の素肌 はじかれて 

 しずく



 なにもかもがもう

 なにもかもがそう

 なつかしくて

 たまらない





 

 
 

崖から崖へと



 なにもかもが電子

 ぼくも

 切羽詰った存在感

 渚を埋めるブルドーザーが

 記憶の破片を混ぜていく




 断片的に言葉を紡ぐ

 想像力の欠如で君の深層まで届かない

 優しくしたいと願いながら

 厳しく生きてしまう

 せめて気楽にと

 そうさ気軽に

 街の路地を歩くうちに

 夜になっている




 どう考えたって間に合わないよと

 何度も何度も嘆いていたよ

 迷いも悩みも重いものだから

 ほらカバンの底に詰めてしまえ

 投げるとき役立つよ

 きっと遠くまで飛ばせる

 

 ぼくは崖から崖へと荷物を投げる職人

 たいてい軽くて谷底さ

 悲しいツライとアピールしたって軽いカバンじゃ話にならないんだ



 なにもかも素粒子

 ぼくも

 葉っぱみまれた搭載艦

 燃料不足で波まかせ

 いつか港に着くはずと信じて疑わない

 目指す寄港地に打ち寄せられる

 
 舵を捨て

 最後のパーティー

 連日連夜の絵空事

 いつか港に着くはずと信じて疑わない

 そこが磯でも砂浜でも

 陸にあがれると信じ続けて

 今日もこれから連日連夜と同じく





 
 
 

春は遠浅の海


 君の肌 こまやかな肌 うっとり見とれてしまう素肌

 目覚めた夢の余韻だけが頭の周り乱舞するのに

 これから本番さあ行きましょうと階段へ


 
 今日も私は妻を美少女に見立てて

 これを着てとお願いする

 

 春は遠浅の海

 どこまで進んでも平気に思えてしまう

 夏を目指して歩けば冷たい波は無慈悲だろうさ

 冬に戻ると今更ながら凍えてみても水ぬるい



 乾かさないと

 さあこれで

 吸水性の高い素材

 拭いたら保湿性の高いクリーム

 


 今日を迎えられたことは

 あたりまえのことじゃないのに

 誰も過去の努力なんて賞賛しないね

 見てもくれない

 聞いてもくれない

 と

 つまはじきもののような気分で

 障子を開ける




 遠く山の尾根

 湖畔を濁らせて雲

 今日こういう日なにげない一日

 特別な一日

 そんなこと誰にも言えないまま暮れ行く時刻




 水平線を見たくなっても

 ここから遠い

 せめて記憶の波打ち際

 裸で泳いだエメラルドグリーン

 足の裏に砂の感触

 ふいに思い出して笑いそうになった





 

窓から湖面が見えた日は遠くに




 

 二階の窓では湖面は見えない

 遠く離れている島影を妙に近くに感じるのに

 目印の木

 めくじらたてる娘たち 

 都会で暮らしたいと訴えている



 お父さんみたいになりたくない

 と

 反抗心むきだしの息子

 その調子だよ

 親と子は別でいい



 継ぐもののない荒れた土地で

 努力の結晶を細分化した

 広げた事業を整理するのが役割だけど

 終わらせるのが忍びない

 祖父の声

 諦めに満ちて

 とびきりの笑み



 嵐のように去ってしまった

 しつけ 暴力 あなたのためよと

 けじめ 狼狽 おまえのためじゃないか

 わかっているのか本当に

 これはな

 おまえのため

 おまえのためを

 おまえのためと思ってこその

 と





 湖面を吹き抜ける風

 祖父と父は視線を合わせずに

 右と左



 

炭焼き小屋まで



 ちょっとだけズル

 見逃してもらえず天罰


 回転しながら舞う舞う舞う空へと

 君を訪ねてチャイムを押せば
 
 揺れる長い髪に春を想わせるリボン

 来て良かったと一瞬

 調子にのってしまいそうになった




 切り詰めた紙袋に裁断しておいた夢を入れたら

 忘れかけていた記憶が砂粒みたい

 思い出す 忘れていいよ

 忘れられない 思い出さずに済むのならいい

 結局は自分の意志だけでは制御できない意識の世界

 戻れないのに

 戻りたがる

 時の経過は螺旋だから

 はずみで行けるなんてことが

 本当あるかもしれない




 バベルの塔の実在は

 深層心理の奥でご確認ください

 あらかじめ誰もが刻みこれているメモリ

 でも気をつけて

 一度の好奇心が

 ある場所へとリンクしている

 一度の好奇心で

 切れることのない鎖つながる




 つらつら連ねて

 嘆きの歌を奏でるよりも

 君の手を 君の頬を 君と同じ足取りを

 きつく巻いたリボン 短くしたスカート

 僕は
 
 こういう時間でいい



 僕は

 幹線道路の舗道を

 自分のペースで進んでいく

 炭焼き小屋まで

 郵便局まで

 信用金庫のロビーまで



 再開されたワイン販売所の隣を通るときに

 携帯電話が震えた

 ああごめんいつも通り出たはずなのにまだ着かないや

 



 

 

 

ありのままの扉


 ありのままでは輝けないので

 みがいている

 石



 だからどうしたのと問われれば

 手を休めてしまいそうになるけれど

 あくまで自分のテリトリー

 みがいている




 いつのまにか時間の経過が束になって

 立ちふさがる壁のようだ

 さがせばあること知っていても

 さっと見ただけでは扉の位置わからない



 手探りで

 少し戻って

 怖気づいている子供みたいに

 大人の足ゆっくり



 覚悟を決めても

 ここぞというとき

 きっちり引かなくちゃ




 岬の白亜は曇り空に目立つ

 水面を駈ける気温差の風

 季節なんて気にしてなかった

 むしろ夏のままで良かった

 凍えて暮らすだけの冬に暖かさを知ってもなお

 夏の冷たさを求めてしまう





 苔ぬるっと触った手

 日の当たらない壁に扉を見つけた

 みがきつづけた石ほらそこのくぼみに入れて

 扉が開いた





 

近づいている



 遠くなっていくと感じていたのに

 気づけば近づいている

 どんどん近づいている



 風の強さを思い知るたびに

 二度と悔やまぬようにと誓う

 けれども最初たったひとつの後悔が

 まるで岬の灯台みたい

 そこにある


 照らされた先の世界

 波を越えて生きるために

 なにも進んで自分から悲壮な決意なんていらないや

 なにもかもを暗く覆う雲

 なにもかもを射抜く暑い日差し

 もうどうにも言い尽くせず

 仰ぎ見あげる空

 


 ふわり ふわっと 

 希望を失くした日から

 どれくらいの時間

 見ているよ

 聞こえてるんだ

 なにもできないまま

 来ているよ

 ほら




 白亜かがやく神殿の柱

 青く塗られた動物の形は猫

 ずいぶん昔に来たんだけれど

 なにひとつ記憶と違う路地ばかり

 いいかげんだな

 いいかげんだよ

 ゆっくりでいいんだ

 でもその日が昨日だったのかもしれない

 





 

巫女が来る




  励まされて涙ぐんだ朝露の気配に

  遅すぎる思い込む諦めて声に詰まる

  川の淀みは他人事


  菜の花いちめんに風が騒いで数時間

  ふるびた木造の家きしむ

  なんとかなりそうだと自分勝手な判断が

  あんがい難局を打開するものさ



 
  そろそろ行くよ






 嫌だ嫌だよ寒いのは

 言いながら澄んだ冷たさを喜び踊る季節


 起きたなら呼んでみよう

 石段を登りきったあたり

 

 ほら そこに いる



 見えるだろう





 見え隠れ過去の依頼そのままに眠る木陰
 
 掘り起こすのを手伝うために

 巫女が来る

 何も言わず

 巫女が来る

 飛び散る枯葉

 色めいた花粉の舞い

 巫女が来る






 

反撃の合図




 まだ諦めたくない

 と心が騒ぐ

 声にならない叫びは消えず

 くすぶる炭

 うずまる炎



 


 好きなように生きてみれば

 ここまで来たんだ

 あと少し

 自分にとっては未知だらけだよ

 まだ全然

 



 くすぶれ

 よみがえるまで

 うずまれ

 消されないように

 息を潜めた冒険者は

 己の無力を知り

 それでも生き残ろうと

 息を

 葉の影に身を

 敵が近づく 迫る 通り過ぎる

 まだ まだだ まだ

 まだ もう少し待て

 まだ



 強敵の背が放つ殺気が薄れて

 聖剣が石鹸に見えたとき

 無言の風が吹く

 ひたいのあたり

 前髪だけ揺らして

 やけに冷たい風が吹く



 いまだ

 








 

岬の道



 ふいに気配

 玄関の外

 耳をすますと木戸が

 ぎい


 つづく足音

 の気配

 せきばらいのようなリズム

 うん

 

 誰かが来た



 夢の終わりを告げる時刻に

 水鳥たちは羽を広げた

 春の冷たさを気にしないまま

 裸で泳ぎだす乙女たち

 見ているだけ

 身も心も

 冷たくても

 熱くても

 知らない顔の誰かが来た




 問われるままに答えれば

 間違えましたの返事

 背を向けて立ち去ろうとする

 


 ああそうか そうだよね そうなんだ

 夢は終わるものなんだ

 夢から覚めて気づけど

 別に悪い気がしない




 窓から外を

 湖畔の風を

 誰もいない岬の道を





 

梅が咲いていた



 梅が咲いていた

 どうせまだだろうなと思っていたのに咲いていた

 

 予期したとおりに運べば

 地球儀くるくるまわす気分

 

 水滴のリズム

 雨漏りは嫌だ

 雨どいからあふれて

 泥が壁に飛び散っている




 あせってしまいそう

 おさえて

 あれもこれもと


 のんびりしすぎても

 かまわない話

 いいかげんにしろよと詰め寄るのは

 案外自分自身

 の本心

 奥深い意識から立ちあがる




 窓越しに飛ばす視線の先に

 白く白く白く白く




 





 

今夜は冷える



 水道の元栓を締めに行くよ

 今夜は冷える


 ちょっとの手間を惜しんだばかりに

 あらゆるものを失うなんて嫌だ

 面倒くさくていい

 なんでそこまでどうしてと

 責めたいのならご自由に

 
 ぼくは自分で閉めに行くよ


 水道の元栓を締めに行くよ

 ぼくは自分で閉めてみるよ



 変わんないね

 君そういうところ

 同じだね

 君そんな感じ

 じゃあね二度と会えなくたって

 卒業したんだ

 いいじゃないか




 春を告げる手紙は同窓会の案内状

 その日は地域の集まりがある

 前の晩に会えないかな

 一日早くこっち来るんだろう


 
 
 なにもかもが軽量化して

 君の存在価値も薄れたみたいに言う人が現れるけど

 同じ土俵に立たなくていい

 言いたいやつには言わせておこう

 かなり賢い人みたいだから

 言いたいように言わせておこう



 水道の元栓は締めておくよ

 今夜は冷える

 
 


 

バックヤードいっぱい




 僕が春に注文したのはバックヤードいっぱいの炭



 空気きれいになるよ

 湿気とれてサラサラだよ




 天気が悪くて洗濯できずに

 だからといってどうすることもできずに

 まかせておきなよ



 春一番 春二番 春三番 春本番




 自由に飛び立て

 怖がりながら

 自由に踊れ

 もたつきながら

 ある市場 ある似た瓶 貼る算段 リフォーム


 ふるくてもいいんだよ

 朽ちかけていてもいいんだよ



 僕が春に見失ったのはバックヤードいっぱいの夢

 醒めてしまえばなんてことのない

 なのに忘れきることできず
 
 いまもバックヤードいっぱい

 


 

なにもかもが輝いている



 急いでよ

 もっと早く早く早く早く

 急いでよ

 って言っているのに


 動かない

 動けない

 気持ちだけ乖離した

 思い通りにならない


 なにもかもを制御しながら

 感情さえも思いのままに

 そんなの嘘だよ

 こらえていただけ

 わがまま ひとつ 言えれば楽 かな

 許されない

 だろう



 暴力は泉

 声を荒げるたびに潤う

 恫喝は命

 冷静に囁かれたよ

 ほうら みなさい あなたなんて

 ほうら みなさい あなたなんて

 いつか分かるわ気づくはず

 私の言っていたこと正しいこと

 だって


 そんな気配ないけどね

 誰の言っていたことが正しいんだって

 なにもかもが変だった

 時間の経過は無慈悲なもので

 傷は癒えるが

 嘘は鮮やかに浮き彫りとなり

 ほうら みなさい 傷ついているのは

 どっち



 なんてことないや僕は平気 うん 想像以上に大丈夫

 タフと言うには弱弱しいが 性懲りもなく続けているよ




 ビール こぼした テーブル

 タバコ しけって いらだつ大人

 買いなおせばいいのに

 お金がないなら働けよ

 ぐだぐだ言っている時間を捧げて働いてみろってんだよ



 
 でもさ

 でもな

 いつになっても果実は腐らずに

 ほら

 防腐剤かな天然ものかな

 どっちにしたって輝いている


 

 切羽詰って叫んだのは誰

 僕には聞こえていなかったけど

 気づいて欲しかったというのなら

 なにかひとつでも訴えたのかい

 なにもしなかったくせに

 なにもしなかったくせに

 けっ




 長かったなあ

 ここまで

 あっという間なんて嘘嘘嘘嘘

 感覚麻痺しているだけでしょ

 長かったもん

 ここまで





 悔しくて仕方ないのに

 たぶん誰より冷静でいられる

 議決の合図は定刻どおり

 なにもかもが輝いている

 ほら

 切り倒されてしまった並木道

 ほら

 いちめん広がる耕作放棄地

 なにもかもが輝いている

 なにもかもが輝いている
















べつにどうってことない冬の朝、春と言いたいところだけれど、やっぱり季節はまだまだまだ、まだまだまだ。




 とんでもないことに不安で心細くなって焦燥感で

 どうでもいいや



 いいからとにかく布団から出て顔を洗えば

 少しくらい落ち着くはず













 春のようで



 冬だよと


 まだまだ寒いよ

 桜が咲いても

 きっといつもと同じように

 不安で心細くて

 開き直って



 澄んだ空気の彼方には

 楽観主義の僕を手招く

 雲と風と雨の気配と

 ガラス窓越しの日差し





 ちくしょう

 またかよ

 あんなにがんばって

 そりゃあもう本当にがんばって

 ちくしょう





 目覚めたよ

 まだ暗い空に向かって

 平気だよ大丈夫なんとかなるよ

 言い聞かせている

 言い聞かせながら

 リンゴとバナナとヨーグルト

 歯を磨きながら

 玄米とコーヒーの香り

 化粧水を顔につけて

 さばの水煮と泥ねぎ輪切り





 仕事かよ仕事だよ仕事するよ

 ちくしょう





 

なびく旗



 これは春一番

 追い風にしよう



 これが春一番

 追い風になるよ



 気温差が生み出した水滴に

 遠い夏の記憶が映る

 忘れていた

 覚えていた

 なにもかもが過ぎたこと



 どれが春一番

 なびく旗

 ひるがえる成功哲学

 見たことのない景色を

 目で追うばかり

 




 

この扉



 向こう側へ歩いている

 意識と無意識この深層は雨に撃たれてから乾く

 右も左も似たようなもの

 思い出話は楽しいけれども

 選択すべてに納得できているわけじゃないから

 ときどき考え込んでしまうよ

 もしもあのとき別の扉を開けていたらと

 向こう側に着いたんだよね

 あまりかわりばえしなかった

 思い出話が苦しいけれど

 伝えておかなくちゃ少しだけでも不十分でも

 結果それで誤解されたとしても

 と

 考えていたけれど

 もういいやどうでも

 だって君は僕に問うことなく勝手に決めつけるだけだから

 神棚の塩

 シロアリに喰われた柱

 愚かだろう本当に修復しておくべきだったのは

 人の心じゃなくて老朽化した住まいのほう

 常識をインストール

 記録は消去

 なにもかもが立体的に蘇るけれど

 きっと嘘

 だっていまさらどうでもいいことだらけだもの

 と

 言いかけて

 唇かみしめた

 いやだよもう

 唇かみしめた



 扉を開けて

 大声叫んで

 ここでいい

 ここがいい

 これでいい

 これがいい

 まさに心から僕が望んだ世界を

 すぐ近くにあった望みどおりの空気に満ちている

 唇ゆるめて

 呼ぶよ君を

 忘れてしまった君の名前を

 僕は叫ぶために

 唇かみしめて待ち続けて

 この扉



 

目覚めた世界


 

 雪が降る

 風が吹く

 心が燃えて灰になる

 空を飛び

 海を越えて

 すべてが夢だと思い知る



 祭りの空気に酔いながら

 魔法の水は薬の匂い

 不自由な仕組み

 許可を受けないと
 
 始めから気づいている


 すべてが夢だと思い知る




 とどろく

 切り裂いた水面に春を呼ぼうと

 少しだけ塩を捧げれば

 集まってくるよ

 なにもかもが無意識の精霊


 すべてが夢だとしても

 目覚めた世界を生きればいいだけのこと



 

見たことのない大陸



 ひときわ鮮烈な生き方で駆け抜けたとしても

 たどりつけない岬の果ての水平線の彼方の先

 まだ誰も見たことのない大陸が現れるまで

 本当に船を漕いでいけるのか


 心を染めた夕暮れパノラマ

 自分の力不足を嘆いて君に助けを求めたけれど

 大丈夫だよ何とかなるよと言ってしまった

 嘘と言うより下手な演技だ

 作り笑いにも満たない

 ただ誰も見たことのない大陸が現れるまで

 たどりつけない岬の果てに水平線が広がる彼方





 今日の記録

 昨日の記憶

 数え切れない星屑の位置

 手を伸ばした

 手を伸ばして

 背伸びした

 背伸びして

 まだまだまだまだまだまだ



 続きを

 


 ようやく気づいた組み立て方

 日々の点と点を繋げないまま

 地と空と風を紡いでしまった

 天女の羽衣を隠すつもりが

 きれいな裸に見とれてしまって

 思わず差し出していた

 

 天女は舞い踊るまえに

 乱れた脈に触れてくる

 満たされて

 吸い出され

 湧きあがる

 

 海うねり塩の柱が天を突く

 未来の図面を垣間見たら

 すぐ忘れてしまうことだよ


 覚えているのがつらいときは

 忘れて気楽になってみなよ

 覚えているのが苦しすぎて

 逆らうことのできない心

 不思議に思えるけれど

 未来の記憶つぎからつぎへと

 思い出すそばから忘れていく

 意味が変わる

 意志が揺れる

 もう一度あの季節が巡る

 心理を見据え

 区切りをつけて

 論理を明かす

 区切りをつけて

 


 この船は波に導かれて勝手気ままに誰も見たことのない大陸に着くけれど

 もういるよきっと誰か

 初めての旅人を迎えてくれる誰かが






 

 

鍵そっと鍵穴にいれるよ





 別に



 昨日と同じ

 変わんないよ




 別に


 いつものことだよ

 寒いのも凍えているのも



 指先かじかんで

 調理場の蒸気で温まりながら

 コーヒー 

 いや今日は紅茶にしよう

 


 雪を探して見あげる空

 解錠できない心の扉

 体当たりで壊すだけ




 登ってしまえば越えられる

 壁の上に通路があるので

 踊ってみたよ

 雨が強くなるタイミングで

 ちょっと気持ちが癒された




 見つからないと思っていた

 鍵穴を今日なにげに見つけて

 そうそうこんなときに限って

 いつも持ち歩いている鍵が見当たらないんだよな

 と

 いつものように探ってみれば

 錆びながらも鍵いつものまま

 


 鍵そっと鍵穴に

 いれるよ



 鍵そっと鍵穴に

 いれるよ


 くりかえし



 




 

雨音に削られた心を愛おしく思いながらも何ひとつ残せなかった現実に愕然としながら了解いいんだよこれでと了解これはこれでいいんだよと了解ただひたすら自分の本音を菓子箱に詰めておくから



 自分に与えられた容量は菓子箱ふたつ

 納戸の片隅に置き場所ひとつ

 雨だ



 なんで

 よりによって 

 こんなものを

 と

 開けた菓子箱の中から



 思い出せば浮かんでくる

 もう一度 見て見たいもの

       聞きたい声

       触れたい

 どれひとつ残せないことを知るたびに

 雨音が心を削る

 

 鋸山で見あげた垂直の岩肌

 切り出して どこへ

 潮風は騒がしく

 海岸道路は排気音ばかりだった




 もう一度

 記憶は勝手に色を塗り替えて

 冬の寒さも夏のように

 夏の海を冬の渦に
 
 世界地図をコピーして手帳を包んでおいたよ

 どこにしまっているのか

 勝手に捨てられてしまったのか





 疲れていないよ眠いだけ

 頑張ってきたよ自己基準

 そりゃあね誰かと比べられたら

 たしかにね目指す空の高さは

 


 いろいろ言いたいことがある

      聞きたいことがある

      多すぎて

      何も浮かばない

      感情は無重力に体を揺らしているのに





  立っている

 
  朝露に濡れながら

 



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プロフィール

souheishimizu

Author:souheishimizu
 

清水漱平










言葉を綴り、


ときどき線を描き、


まれに色を塗ります。




collaborator



Come attracted a wave of summer
Moving by TOM'ambitious Laboratory.




Site design by CC Workshop
Wireframe advice by Qing Fortunati

Blog Butler by JOHN Dapps




Solution Focus Approach by Alician F Alliance




Drawing by lomeqatrive@pixiv




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