『収穫祭あるいは文化祭ときどき体育祭』 

自由気ままな一人旅のように、自由気ままに言葉つづる時間。

あるべき場所へ戻っていくよ

 歪んだ音にしか再生できないレコードを 久しぶりに流してみる
 これは ひどい あんまりすぎる なつかしさよりも不快感だ
 ジャケットだけ飾って
 音はCDで
 もう あの夏には戻れないんだ そのとき初めて自覚できた


 感謝を込めれば良いでしょうか
 感謝だけで済むのでしょうか
 何かが足りない気がしてしまい
 何かが欠けてる気がしてしまう
 
 つまずきそうな石の河原

 みんなで燃やす
 まだ使えそうなものまで
 みんなで燃やす
 この煙は そのうち消えてしまうのに
 とどけ
 とどけ
 からっぽの祈りだ


 歪んだ骨格は治せるさ 気持ち良くなりたいと願えば
 自分ひとりの人生じゃない 迎えに来る また見送るために
 孤独ひとりの問題じゃない 君を大切に思って見守ってくれている
 ほら
 ひととき還ってきたよ

 
 嬉しくて泣いた 悲しくて黙った
 決して忘れることなどできない
 あの夏の出来事

 淋しくて泣いた 感情きしんで
 どうしたらいいのかわからず
 なにも出来ずに降りかかった
 夕立
 
 夕立

 激しく
 激しい

 通り過ぎてしまえば
 迎えのバスが着く頃
 君の胸の形ブラウスに透けて
 見てるぼくが恥ずかしそうにすれば
 それは私のほうよと照れながら
 あの夏の出来事

 ほら
 ひととき還ってきたよ

 でも
 あるべき場所へ戻っていくよ


 

夏になると昇りたくなる

 石けんの香り 素肌の香り 誘惑してるの 自覚あるのないの
 思い通りにならなくたって しあわせな気持ち やさしい気分

 なにもかもを手に入れたいなんて 粋じゃないよ
 なにもかもを手に入れるなんて 虚しく聞こえる

 夏になると昇りたくなる
 石垣は廃墟 せみ時雨はロンド
 浴衣は歩きにくいけれど

 夏になると昇りたくなる
 見晴らしの好い丘
 夏草が風に揺れる

 君が黒髪ほどく
 バレッタは預かっておくよ



 石けんの香り 素肌の香り どきどきしてるの ばれたくないからね
 知らん顔をして先を歩いてしまうけれど 君すぐに追いつく

 なにもかもを手に入れたいなんて 夢じゃないよ
 なにもかもを手に入れるなんて くやしく聞こえる

 泣きごとかい
 ざれごとかい
 誰に教え込まれたのか
 強がりかい
 本音なのか
 心は見透かされてしまうもの

 夏になると昇りたくなる
 誰も来ない時間帯に
 浴衣肌蹴て抱き合おう
 片足からませて
 夏草が風に揺れる

 夏になると
 夏になると
 思い煩うみたいに
 なでてしまう
 
 夏になると
 夏になると
 重い患いみたいに
 恋が跳ねる
 
 濃い樹液は果実酒みたいに揮発性で酔わせてくる
 石けんの香り 素肌の香り あそこも見たくて 星あかりが頼り
 石けんの香り 素肌の香り したたり流れて ナイショのままで
 蜜を舐めて昇りたくなる
 
 

御加護

 気づいていないのかもしれないけれど護られてるよずっと誰か分からないけれどすぐ後ろ

祭りの準備が始まる

 祭りの準備が始まる 次の祭り 杉の祭り 居丈高な騎士の祭り 半纏浴衣洗って干せ 

笑った

 悲しくて笑った無理して笑った頑張って切なくて無理して笑った福が来るといいなって笑った

え? え? え? え?

 紐解いた百科事典には 秘密の写真が挟まっていて 気づかないふり元に戻す
 誰なんだろう 裸の女 足を開いた 裸の女 誰なんだろう

 盆休み中に片付けちゃうぞと父が威勢よく叫ぶから
 納戸 押入れ 物置小屋 なにもかもを庭に並べた

 捨てられてしまうんだね
 想い出は心の中にだけしか許されないのさ
 捨てられてしまうんだね
 心を痛めてばかりいたら先へは進めない
 これはこれで仕方ない諦める仕方ない
 手ぬぐい汗びっしょりで重いや


 紐解いた図鑑のページを開き世界中の秘境に見とれていると
 そんなところいっぺんくらい行ってみたいものだな
 と父が言っておれの頭ぐしゃぐしゃにした
 ほら捨てるぞ
 と

 ほら捨てるぞ
 と

 ほら捨てるぞ
 と

 
 紐解いた百科事典から 秘密の写真どっさり出てきて 気づかないように隠し持つ
 誰なんだろう 裸の女 足を開いた 裸の女 誰なんだろう
 
 夕涼みの頃合に 浴衣に着替えて従姉妹たちが来る
 しっかり冷やしたスイカを食べに従姉妹たちが来る
 と思っていたら
 あの子も一緒
 連れて来たよと従姉にやけて俺を蹴る

 
 小さい頃のままだからと浴衣のすそ短いの気にしている
 目のやり場 ちらっと見たり じっと見たり ときおり覗く ひざうえ
 突然「こういうのが好きなの?」と言われたので
 なんのことかと思ったら
 さっきの写真 裸の女 足を開いた 裸の女
 さっきの写真 それどこから さっきの写真 それどこで

 え? え?
 え? え?
 え? え?
 え? え?

 

息を切らして登るくらいが丁度いい

 レールを外れたお前なんて地獄行き決定だよ
 と
 言われてもピンと来なかった
 17の夏

 親戚の集う盆には
 出世自慢と学校自慢
 基準は地位と知名度と偏差値
 
 いろいろあるのでしょう そりゃあ いろいろ
 言われてもピンと来ないんだ
 17の夏

 
 このまえ うちの さぼってたのよ 塾
 あらあ だめじゃない そんなんじゃ
 あと二年ないんでしょ?

 (二年もあるなら良いじゃんか?)

 このまえ うちの 遊んでたのよ 免許 取らせたばっかりに
 あらあ 車くらい いいじゃない 
 若いうちから慣れておいたほうがいいわ

 (免許ってどうやったら取れるんだ?)

 あっちでも こっちでも 批判なのか 自慢なのか
 批判だろうし 自慢だろう あっちでも こっちでも

 なに浮かない顔してるのよ
 暗いわねえ
 ウソでもいいから楽しそうな顔できないの?

 楽しくない人生なのに なにをどう楽しく振舞えと?
 無口だね 照れ屋だね なに考えてるのか分からないね
 いいよ 言われるくらい どうってことない
 一日二日 言葉責めにあったって
 そんなの家で慣れっこ毎日さ
 父と母に比べれば誰の言葉も猛毒加減が薄すぎる

 猛毒加減 薄すぎる弱すぎる

 そんなものかよ
 そんなものかよ
 そんなものかよ

 自慢
 批判
 その程度かよ

 そんなものかよ
 そんなものかよ
 そんなものかよ

 その程度かよ



 ふとしたときに耳に入ってきた
 どうやら話題おれのことみたいだ

 姉ちゃん 育て方 間違えたんじゃない?
 兄貴 たいへんだな 見込みないだろ?

 育て方 間違えたんじゃない
 たいへんだな 見込みないだろ

 もう まったく 見込みないだろ

 レールを外れたお前なんて地獄行き決定だよ
 と
 言われてもピンと来なかった
 17の夏


 それでも夏祭りには家族親戚一同で繰り出して
 従姉妹たちと踊りながら なにもかもうわのそら
 ホラ彼女来てるよと背中つつかれて
 なんだよと思ったところ
 視界に
 浴衣の あの子がいた
 なによそよそしくしてんのと従姉に蹴られ
 視界に
 浴衣の あの子がいた


 水風船釣る?とたずねたら
 全力で顔 横に振って まさか と言う
 水風船釣ろうよ
 なんでよ
 釣ろうよ
 なんでよ
 面白いよ
 どこがなにが

 久しぶりに いい感じになるかと思いきや
 しらけた空気 なってしまった
 無理やり手を引っ張られて
 それよりあっち行きましょ
 と
 無理やり手を引っ張られて
 それよりあっち行きましょ
 と


 石段を登って一番上さらに土塁も登った上で
 息を切らしかけたとき花火どーん花火ぱーん

 どーん

 ぱーん


 レールを外れたお前なんて地獄行き決定だよ
 と
 言われてもピンと来なかった
 17の夏
 
 すっかり落ちこぼれになっていたのか
 すっかり落ちこぼれにされていたのか
 好きなように言っていいよ
 と
 たかをくくってた

 たかをくくってたんだけどね


 「あんなこと言われて、お前、恥ずかしくないのかよ」
 「あんなふうに言われて、もう、誰にも会わせる顔がないわよ」
 父と母は絶好調だった

 「あんなこと言われて、お前、恥ずかしくないのかよ」
 「あんなふうに言われて、もう、誰にも会わせる顔がないわよ」
 父と母は絶好調

 絶好調 絶好調 絶好調
 さあ言葉責めの時間だ

 毒さらに強く
 毒さらに激しく
 毒 猛毒 毒 毒 毒
 
 「あんなこと言われて、お前、恥ずかしくないのかよ」
 「あんなふうに言われて、もう、誰にも会わせる顔がないわよ」
 父も母も絶好調
 
 それはそれで安心かなあ
 良いか悪いかじゃなくて
 やっぱり元気なのが一番じゃないかと思う
 と
 たかをくくっていると勘づかれたら
 「誰のことだと思ってるんだ、自覚さえできないのかよ」
 「誰のこと言われてると思ってるの、そんなことも分からないの」


 世間なんて うわべだけ 親戚だって 似たようなもの
 「恥ずかしくないのかよ」「会わせる顔がない」
 そういうものか?
 言われてもピンと来なかった
 17の夏


 なに言われてもピンと来なかったけど
 あの子の「まさか」は強烈だった
 どうすれば喜ぶ?
 なに言えば嬉しがる?
 疑問符ばかり自問自答

 「まさか」って言われたよ?
 「まさか」って言われたよ?
 それでもなんだか楽しそうに見えたけど
 勘違いかな

 ふたり一緒に見あげた花火
 鮮やかに照らし出される横顔あの子
 すごく嬉しそうって感じたよ?

 
 レールを外れたお前なんて地獄行き決定だよ
 と
 言われてもピンと来なくて
 いいよ別に それならそれで 
 17の夏
 
 

言い出せなくて、夏。

 予備校の授業 通っていないんだ いつかバレルと思うと不安でしかたないけど
 授業料を小遣いにして ふらふらさまよう東京の夏は あまりにも素敵な異世界感

 自分の希望する生き方を全面的に否定されている以上
 うかつなことは言い出せなくて
 うかつなことは言い出せなくて
 夏 
 確かに毎年めぐる季節に過ぎないけど
 今年の夏は今年限りの気がしたから


 一人っ子はダメな子だよと言われ続けてきた君には
 自信を持って生きることなど夢のまた夢 物語感
 
 自分の希望する進路へ全力で立ち向かって試したい以上
 ありきたりしか言い出せなくて
 ありきたりしか言い出せなくて

 あたりさわりないようにブラック
 あたりさわりないようなホワイト
 
 戦う前から 試す前から しぼんで枯れることもある
 精一杯の反抗心は潜伏模様
 だって生き残りたいから
 だって生き残りたいから
 過干渉が酸素を奪う
 過干渉が魂を締めあげる
 逃げたい 戦いたい 
 耐え忍ぶだけでは殺意が芽生えてしまいそうな
 自分が怖い 怖すぎる


 そうさ僕は講義に出ずに親から預かった授業料で
 喫茶店に入り 音楽を聴き 写真集を眺める
 君の目にも映っているだろう 典型的なダメな子 どうしようもないほどの
 だから興味なんて持たないでスルーして
 だから興味なんて持たないでスルーして


 あたりさわりないようにホワイト
 あたりさわりないようなブラック

 カラフルな天然色 夏の水着 浴衣の柄
 ただ僕は 夏と言える二ヶ月ほどを 満喫したいだけなんだ
 もちろんそれは許されないことなんだけど
 たとえ一日だって ほんの一時間も 一分一秒惜しみなく
 しなさい しなければ しなさい しなければ
 そんなものばかりに囲まれている

 一緒に入ろうよ
 と
 喫茶店の前で
 ボードには
 フラッペ アイスコーヒー コーヒーゼリー モンブラン
 少し高く感じるけど
 それ以上の価値があるよ
 さあ
 一緒に入ろうよ

 
 中途半端はダメなんだよ 休んでちゃいけないんだよ
 日々是決戦のムードを意識して戦い続けなければ
 と
 夕食のたびに親が話す
 
 それならいっそ命がけで死ぬか生きるかの瀬戸際な時代がいい
 平和を与えられても魂の自由が奪われ続けるのなら
 ああそうさ爆撃を 狙い打つ快感を 殺される悔しさを
 本気の命を全身全霊で満喫したい


 勇気が出せなくて
 家を飛び出せない
 だって父が困るから
 やはり母が悲しむから
 余計な想像力ばかり働いて
 身動き取れないよ
 身動き取れないよ
 これが青春と言うのなら
 二度とごめんな気しかしない
 最悪な17歳よ早く終われ

 
 楽しそうな仲間たちに会っていると
 とてもじゃないけど言い出せなくて
 相談したいことがあるんだけど
 打ち明けたいことがあるんだけれど
 そんな顔してどうしたんだい?
 家庭に問題でもあるのかよ、あははははは?
 と先に言われてしまうと
 言い出せなくて
 言い出せなくて
 本音
 言い出せなくて


 夏ゆっくり夏こんなに夏
 一日が長くて長くてしかたないな
 夏ゆっくり夏じんわり夏
 本音やっぱり言い出せなくて
 本音やっぱり言い出せなくて


 九月の最初の講義の日
 久しぶりに予備校に来た
 自習室は空いていて
 いちばん前に陣取ると
 肩をたたかれたような気が?

 振り向いたとき前髪そろえて夏服のままの君

 

ありがとう、夏。

 ガラスの粉が宙に舞って きらきらひかる瞬間
 交わした言葉 慣れない仕草 思わずしてしまう反応
 誰かがダメだしばかり出してくるけれど
 構わないんだ不器用さは決して気おくれしない

 海岸線に並ぶシュロが影絵になった夕暮れ
 ここからが勝負どころ

 心のイメージ強い気持ちでいれば
 夏の暑さも味方にできる
 
 素肌が放つ魅力ありのままの君
 どこまでなら許されるのか分からずに
 思わず手を握り横顔伺った

 
 期待通りの筋書きだって演じきって見せるよ
 探した言葉 意味はさておき 過剰に振舞うばかり
 ふたりになったら途端に落ち着きはじめる
 人の目なんか気にしないほうがいい

 海岸線に並ぶ日時計の針 海の家 伸びる影
 ここからは勝負よりも
 まずは確かめたいかな

 衝動ブレーキ強い自分になれば
 君を惹きつけられる気がする

 好きと言うだけじゃ物足りない
 好きと言われておかないと
 本当は ありがとう ひとことだけ
 心から ありがとう ひとことだけ
 
 何かスイッチ入るみたいに見つめあって
 じっとしちゃうとき
 鼓動の速さ脈打つ大きさで体揺れてしまう

 素肌が放つ魅力ありのままの君
 どこまででも許されるのが分かるから
 思わず大切なことを言い忘れた

 
 ありがとう 癒されてきた 勇気づけられながら
 ありがとう 握り返され 見つめ返されながら
 
 素肌が放つ魅力ありのままの君
 いつまででも絡めていたい
 根元から枝先まで世界樹の空間で
 腕 背 脚 
 熱帯夜の樹液たらり流れ落ちていく
 いずれ醒めるための火照りだとしても
 
 あらがわないスコール
 いまでも夏の途中ほんの途中
 
 本当に ありがとう ひとことだけ
 心から ありがとう ひとことだけ
 

 

いつかまた

 出荷待ちの果実 きれいに並べて 好きなの選んでいいよと言われ じゃあこれ
 旨いだろう新鮮とれたて 冷えていなくて甘み強くて 和菓子みたいだと言ったら
 また来なよ
 また来なよ

 ええ
 いつかまた

 バスが近づいてくる砂煙
 朝だけど 始発だけど あれが最終

 いつかまた

 

違います

 これ水着です と彼女は主張し どう見ても部屋着みたいだよと言っても 違います水着です 

木陰

 果実それとも野菜たっぷり籠に入れて置きっぱなしにして下着姿の女神

感情

 夏の日差しに焼かれた感情は ほどよく焦げて だるそうにしてる
 港から歩いて丘まで来たが さほど疲れは感じないので
 まだまだ平気と思い直して 駅まで歩くことにした
 バス停で時刻表 確認したら あと五十分
 待てば確実に乗れるけれど
 歩き始めてしまったら
 どこか途中で追い越されるだろう
 しかも今日最終便だから
 覚悟を決めるのは今だ

 まだまだ平気と心は叫ぶが バスを待つことにした
 喫茶店に入ってアイスコーヒーを注文し
 ひとりの時間が長く感じられ
 予定より遅くバスがやってきた
 
 バスを待つ間に感情は ほどよく熱を冷まされて 言葉を紡がないでいる

 

仕事の合間

 時間過ぎるの早すぎる仕事の合間

点描画だよ人生は

 点描画だよ人生設計は 
 どんなに印象的な体験だって点にすぎないんだ
 寄せ集め 戯れに群れ 
 手探りさえもできない毎日だ
 得体の知れない空気ばかり読んで
 質問さえもできない毎日だ

 点描画だよ人生の航路は
 まっすぐ進んでいるようだけれど
 島 島 次の島 大陸
 港 立ち寄る 途切れる旅路

 嵐が生まれて
 氷が降り出す
 内乱の煙と
 革命のニュース

 アテネに着いたときだった
 ホテルの通訳の青年の胸に
 薬莢
 「これで親友は撃たれたんだ」
 
 景気の良い話に騙されて
 人生の選択を誤ったとしても
 いくらでも修復可能
 世界で一枚だけの絵画も
 いくらでも修復可能

 発掘現場を訪ねたときに
 同じ船に乗り合わせた紳士が
 胸に薬莢
 「どなたの形見ですか」と訊くと
 「射撃で入賞したときのものだ」と言う
 「試合ですか」と訊くと
 「うん、民族と民族との試合だよ」と
 腕まくりして見せた傷そこに
 ホテルの通訳の青年の胸の
 薬莢
 ふと思い出した

 いくつかの争いは
 解決しがたい要素が複数絡みあっていて
 他人の出る幕などないけれど
 問いかけて 話を聞いて 問いかけて
 そんな会話の流れの中で
 なぜだろう
 笑顔を見せてくれるのは

 そんな心境になれなくてもおかしくないというのに
 なぜだろう
 笑顔を見せてくれたのは

 
 あれから気が遠くなるような日々だ
 それなのに一瞬で呼び戻せるから
 命この手に 命この足に
 命この迷いも悩みも心の闇も
 命に違いないんだ

 悲しみを点にしてポタリ落とす
 これからも
 笑顔を見せて生きていこう



  

 時間通りに夢を叶えて 季節どおりに服を選んで 期待通りに仕事の運び 
 なにか置き忘れてしまった なにか思い出せなくて なにか苗を選ぶ市場
 

こうして長居をするからには

 夢の世界こうして長居をしてきたからには何か収穫をと考える
 夢の世界こうして長居をしてきたからには何か手土産をと考える
 あさましいな
 
 未来への提言ほんの戯言であるけれど
 こうして長居をするからには
 なんて思わずに
 手ぶらで帰ろう

 体ひとつ
 手ぶらで帰ろう

 

読み解きながら

 庭ぐるり歩けるように雑草を刈らなくちゃ 合理的な刈り込み方法 専門書を読み解きながら 

寝苦しさが嬉しい

 寝苦しいよ 夏だからだよ それは嬉しい 眠れないな 蒸し暑いや 夏だからだよ 嬉しい

合理的に地下室を検討した

 地下室を施工しようと思って工務店に相談した
 耐久性と湿気が問題になると指摘され
 解決への糸口

 費用の面で足りないようで今回は見送ることにしたが
 なるほど竜巻被害が懸念される土地柄だけに
 これからは地震対策並みに重要になってくるのだろう

 太陽光発電 地熱発電 思えば時代に合わせて興味は変わり
 いまなぜ地下室なのかというと
 やはり大気の不安定さと
 一戸建てそのものが竜巻にかかれば邯鄲に浮いてしまうものだと
 思い知ったからだ

 当然ながら時間の経過と共に興味も変わっていくのだろう
 地下室を施工しようと思って工務店に相談した
 リフォームあるいはリノベーションと合わせるようにしたほうが
 合理的だと指摘された

 

水を撒く

蚊遣り豚 少し
 おっと掛かると火が消えちゃうぜ

見返り求める

 夏の花火大会 女の子たちがコンドームふくらませて 浮かばせて たたく
 ラムネが冷えていなかったから よく振って 泡にして飛ばした
 波の音が聞こえにくい
 波の音が途切れ途切れ
 みんなが騒ぎすぎているからだ

 約束をしたけれど反故にしてしまおうか
 そんな計画のりたくないな
 そんな仲間でいたくないよな

 働くのがばからしいと叫び
 気にくわない名前を叫び
 あの店のガラス叩き割ろうぜ
 襲って襲って襲いまくろうぜ
 どうせ世界は明日沈む

 やだよ
 そんなの

 ますます
 やだよ
 そんなの

 どうせ世界は明日沈む
 それが真実だとしても
 きみの話のりたくないな
 仲間でいたくない

 よう とバイト帰り
 よう と塾帰り
 よう と買い物帰り
 よう と夕涼みの散歩
 よう
 よう

 やあ とバイト帰り
 やあ と図書館帰り
 やあ と畑の帰り
 やあ と放浪癖
 

 ひとり帰ってきた道の途中で
 もしもだよ
 ひとり帰ってきた道の途中で
 もしもだよ


 怒鳴り声
 
 響き渡れ

 一方通行の道を逆走していく自動車
 
 クラクション

 

 夏の花火大会 女の子たちがコンドームふくらませて 浮かばせて たたく
 ラムネが冷えていなかったから よく振って 泡まみれ飛ばした
 波の音が聞こえにくい
 波の音が途切れ途切れ
 みんなが騒ぎすぎているからだ

 ここでやろうよと女の子たちが ふざけたことを言っている
 最初は冗談だったはずなのに なんだよ途端そんな顔をして
 波の音が大きくなる
 波の音が会話を消してしまう
 みんながやることやっているからだ

 見返り求める眼差しは 色気以上に殺意を感じる
 やることやったら終わりにしようぜ
 やることやったらあばよと言おうぜ
 
 最初は冗談だったはずなのに なんだよ途端そんな顔をして
 あんなこと言って そんな声出したら
 好きになっちゃうじゃないか
 好きになっちゃうじゃないか


 駐車場で水着に着替えて 夜の波間に足を入れた
 冷たいんだか ぬるいんだか 酔っているのか 起きているのか
 この世界は何 成果が無い 正解は何
 流木を気に入ったなら庭に刺しておくといいよ
 それ世界樹だから
 枯れたとはいえ
 それ世界樹だから

 すべての態度と経験に見返りを
 すべての海馬に体験の見返りを
 刻め

 流木の世界樹その表皮にも見返りを
 刻め

 求めるままに世界が変わる
 沈むべき世界が浮かびあがる
 求めればいい
 求めればいい
 求めるままに世界は軽くなる



 
 

夜道

 ひとりごと 急に増えたみたいに 頭 心 あれこれ 言葉の波
 
 もう一度あの頃の感情にダイブして
 今と違うのか今も同じなのか試してみたい

 いいなあ夏の夜 まっくらな道で
 星座あんまり知らないけれど
 数え切れない星を

 手を伸ばして訴えています
 無口なままでは誰にも届かないと言われますか?
 手を伸ばして訴えています
 無口なままでは誰にも届かないと言われますか?
 未来を思い描くなら
 甘えるだけでは話にならないでしょう
 ハンデくらいでちょうどいい
 テレパシー夢見るくらいでちょうどいい


 だって嬉しいじゃないですか
 もしも伝わるのなら
 だって嬉しいじゃないですか
 無口なままでも
 分かり合えるものは
 あるのだと
 背中を預けて生きられることは
 最高の強みだ


 還ってきたよ竹の道を
 戻ってきたよ意思は削れても
 やせた心で構わない
 飢えた心で構わない

 

言い切りたいのに

 言い切りたいのに 言い切りたいのに 言い切りたいのに 言い切りたいのに
 伝えたいのに 伝えたいのに 伝えたいのに 伝えたいのに
 どうしても
 それなのに
 煮え切らないんだ 煮え切らないんだ 煮え切らないんだ 煮え切らないんだ
 伝えようにも 伝えられない 意味の通らない言葉だけ だけ だけ

 枯葉の詰まった雨どいみたいに あふれだす はじきだされる
 ひび割れたコンクリートの奥が かじられているシロアリたちに
 
 抵抗を繰り返して それでもゴールに近づいて
 あきらめないよ
 あきらめたよ
 言葉のアヤさ
 同じ意味で使われているんだ

 あきらめないよ
 あきらめたよ
 同じ意味で使われているんだ

 あきらめないよ
 あきらめたよ
 言葉のアヤさ

 言い切りたいのに 煮え切らないんだ
 



 教科書 参考書 まとめたノート 蛍光ペンでカラフルなノート
 帰宅すると全部ない
 
 ちゃんと勉強してきなさいと送り出された受験指導教室で言われたよ最初に
 「とりあえず教科書の読み返しから始めますよ、来週から持って来てくださいね」

 捨てたのは そっちじゃないか
 捨てたのは そっちじゃないか

 責任転嫁するなよ
 『屁理屈言うな』と言う前に
 ごめん ひとこと 謝れよ
 親に向かってなんだその言い草は
 親に向かってなんだその態度は
 
 だけど
 捨てたのは そっちじゃないか
 
 手紙 カセット 雑誌 文庫本 へたくそな落書き殴ったノート
 帰宅すると全部ない

 
 いつまでもとっとくもんじゃないだろ こんなもの あんなもの そんなもの
 愉快そうに笑う父 清々しく笑う そうよ いつまでも 過去のことばかりじゃ 前へ進めないでしょ 未来へ
 優しそうに笑う母 清々しく笑う
 焼夷弾で失って 命があれば平気なんだって 意志こそが兵器なんだって
 経験から学んだ 体験から学んだ あるいは兄姉に話を聞かされて染まった
 父と母


 だからこそ
 いつでもゼロになれるようにしておきなさい
 それが今日です
 すべてを失ってもどうってことないんです
 教科書とノートも

 体ひとつ 意志ひとつ
 父と母の話には どこにも「心」がないのが気になったけど
 そういう世代なのかもしれないなと諦めた

 ううん違うよ
 だって同級生の家族の様子は
 まるでうちとは違ったもの
 まるでうちとは違ったもの
 あるいは
 見えなかっただけ
 

 むかし食べ物なかったからと食べて食べて食べまくって
 吐くまで食べて吐いた後で言うのは
 『だって昔は 戦争のときは 戦争が終わったって 生きていたって食べ物が食べ物が』
 だから食べて食べて食べて食べまくって
 吐いて吐いて吐いて吐いてから また食べて
 吐いて吐いて吐いて吐いてから
 おいおまえちゃんと吐いたのかだめじゃないかもっと食べなきゃと
 食べさせれて食べさせられて喰えないというなら飲み込んじまえと
 すぐに吐いて吐いて吐いて すぐに喰え喰え口に入れたら飲み込んじまえと
 食べさせられて食べさせられて
 吐いてしまっていたのです



 もうあの頃に戻りたくありません
 今がいい 今でいい 
 あんな原点なんて まっぴらごめんです

 言い切りたいのに 言い切りたいのに 言い切りたいのに 言い切りたいのに
 伝えたいのに 伝えたいのに 伝えたいのに 伝えたいのに
 どうしても
 それなのに
 煮え切らないんだ 煮え切らないんだ 煮え切らないんだ 煮え切らないんだ
 伝えようにも 伝えられない 意味の通らない言葉だけ だけ だけ

  

がたたん がたたん がたっ がたっ 

 駅前の塾に通い始めたものの授業スピードについていけずに脱落そりゃあ見事に脱落しました
 それならばと
 川沿いの予備校に通い始めたものの授業内容さっぱり理解できずに試験散々で退学勧告
 まあしかたないよね?

 実を言うと そのことで親から怒られたことは 一度もない
 正確に言うと
 「脱落したこと」と「退学勧告されたこと」に関しては一度も怒られたこと ない
 
 今度は大丈夫きっと
 新聞に挟まれていたチラシを見せられた冬の日
 学校のテストで百点取れるようになったんだって
 そういう生徒ばっかりなんだって
 嬉しそうな母 頷いた父
 だから今度は大丈夫きっと

 なんていうんだろう
 周り とにかく女の子ばかりで 意味もなく恥ずかしくなってしまって
 授業内容どころじゃなかった
 のに
 テストの結果が良くなったらしい
 なんとなく授業が面白く聞ける
 なにより会いたい話したいという気持ち強くて
 通い続けてしまった
 通い続けてしまった
 
 
 成績が良くなったのが理由らしい
 「もうひとつランクが上の進学塾が、あるらしいの」
 嬉しそうな母 頷いている父

 
 一歩 教室に入ったとき とても冷たかった
 なにがこんなにヒンヤリするのか判らなくて
 知ってる人のいない群れの中で
 席を確保するのも困難で
 ときどき感じていたのは
 『なんで、おれ、こんなところ、いるんだろ』
 なんでおれこんなところにいるんだろう

 夜 列車の窓には 街灯り トンネルでは自分の顔
 がたたん がたたん がたっ がたたん
 がたたん がたたん がたっ がたっ がたっがたっ

 がたたん がたたん がたっ がたたん
 がたたん がたたん がたっ がたっ がたっがたっ


 がたたん がたたん がたっ がたたん
 がたたん がたたん がたっ がたっ がたっがたっ
 なんでおれこんなところにいるんだろう


 夏の終わりに成績が落ちて
 父と母が言われたらしいのが
 『このままじゃだめですね』
 『入れる学校ありませんね』

 好きなようにしていいと父
 不満そうな母
 自分で選んでいいぞと父
 そんなの良いわけないでしょと母
 いいからお前は黙っていなさいと父
 黙ることのない母
 と父
 と母
 と父
 と母



 塾 変えていい?


 基本的には志望校を変えたり通っている教室を変えることは
 あまり良いことではないらしい
 試行錯誤はマイナスになりやすく
 むしろ初志貫徹が良い
 というのが鉄則らしい
 が
 好きなようにしていいぞと父
 それじゃあおれは
 それじゃあおれは



 「久しぶりだね」と彼女が言うので
 「そうだね」と照れくさかった
 「ついこのまえって感じだけどね」
 「そうだね」と照れくさすぎる
 じゃあ残りわずかラストスパートだけど一緒に頑張ろうね
 じゃあ残りわずかラストスパートだから一緒に頑張ろうね
 
 今なら判る
 あの時 本当に何が重要で 何が大切なものだったのか

 今なら判る
 自分の選択 幼稚な選択 鉄則を無視して 母を拒否した
 父の手のひらで転がされただけ

 
 今なら判る
 間違っていなかった
 正しかった
 いや 
 あえて言うとすれば
 人間万事塞翁が馬
 人間万事塞翁が馬
 

 達成は一瞬 

 成功すぐに過去のもの

 達成なんて刹那

 成功むしろ「調子に乗るなよ」むしろトラブルの始まり始まり

 それからは毎日来る日も来る日も怒られてばかり父と母に
 おいおまえいいか調子に乗るなよ
 おいおまえいいか調子に乗るなよ

 がたたん

 がたたん

 がたっ
 
 がたっ




 成績が上がり受験で合格してから 父と母は
 顔つき険しく なんていうか不幸せそうにしか見えなかった
 顔つき険しく 言葉の暴力が度合いを増す一方で
 あんなのは幸せとは言えないと思うな
 ちっとも
 あんなのは幸せとは言えないと思うな
 『むかしの人は平気で殴ってたんだよ』と母
 『殴らないだけ感謝しなさいよ』と母
 わかりましたから
 ごはんください
 いただきます
 ごちそうさま
 うえっ


 
 けれども それから どうにかこうにか
 無事に生きているのだから
 人間万事塞翁が馬

 おおげさだと言うのならば
 とくに言うことないけどな
 とくに言うけどないけどな


 
 

大人になれて、本当に良かった。

 夏期講習の帰りに立ち寄った喫茶店で流れていたレコードこれ知ってる?
 いろいろ知っているつもりだったけど知らないかもこれ知らないかもこれ
 うちの姉貴レコード持ってる好きなんだ私
 へえ
 うちの姉貴レコード持ってる好きなんだ私
 へええ

 カセットテープに録音するのは
 いけないことらしい
 家でダビングするのは
 いけないことらしい
 よ?
 
 というわけだから返すねこれ
 そういうわけだから返すね
 ちょっと高かったカセットテープ
 
 逆恨みなのは承知なんだけど以来あの曲は好きになれなくて
 みんなが「良い」という声を挙げても
 そんなものかなと聞き流す
 
 いけなくないよ普通のことだよ
 今度うちで録音してやるよ
 いけなくないよ普通のことだよ
 今度ダビングしてきてやるよ

 小遣いが多い同級生を羨ましく思っていたのは秘密だ
 それはもう猛毒のような怨嗟となって
 体中に蠢いていたほどさ
 買った買った買ったと言うけれど
 頑張って貯金して買ったと言うけれど
 もともと全部もらったものじゃないかよ
 と 
 それはもう猛毒のような怨嗟となって蠢いていて
 ばかだなおれ

 働き始めて自分で買ってきた
 そのときはCDが流通し始めていて
 大人になれて本当に良かった
 大人になれて本当に良かった

 自分の好きなアルバムを選んだ
 けれども大半は
 カセットテープに録音してもらったことのあるもの
 何度も何度も聴き返して
 さっきも耳元で鳴らしていたテープのと同じ
 初めての給料で買ってきた



 むかし夏期講習の帰りに立ち寄った喫茶店で流れていたレコードこれ知ってる?
 ラジオ 街角 テレビ 映画 あれからずいぶん耳にしたけど
 素晴らしいとは思うんだ
 名曲だなって思うんだ
 自分で買うことはないだろうけどね
 逆恨みだよ完全に
 だってもしもあの頃に何度も何度も聴き返してたら
 「好きな曲」になっちゃってたかもしれないじゃないか

 そういうものだと思うよ

 好きになれないと語るよりも
 好きなもののことを語ればいい
 でも
 同じような趣味の人
 そうだね そうなんだよね


 夏期講習の帰りに立ち寄った喫茶店で流れていたレコードこれ知ってる?
 なんていうの 教えて いつか聴いてみるよ
 十年後 二十年後 未来の自分に託していたのなら
 今頃ようやく買っていたのかな
 今頃ようやく「聞いたよ」って連絡したりしていたのかな


 自分の言ったことを棚に上げて
 誰かの顔さえ見事に忘れて
 ふと聞き覚えのあるメロディー
 なんだろう なんだか懐かしいな
 ゆっくり家で聴いてみようかと
 復刻盤レジへ持っていく
 紙ジャケット仕様のCDレジへ持っていく
 

弱点克服

 一斉に飛び出せる競争なら始めから結果は見えているのかもしれない
 ひとりひとりスタートラインが違うから
 ひとりひとり目指すゴールが違うから
 
 一斉に飛び出した競争なんて安全地帯の運動会それは見世物のひとつにすぎない
 完璧な演技 自由なアドリブ 求められるものは至って高度だ
 たかが子供のこと たかが余興 そのくせ笑っていない目
 ひとりひとり
 ひとりひとり
 どこからスタート
 どこがゴール

 さあ分かるだろう必要なことは
 弱点克服なんだって
 長所を伸ばす時間があるなら
 少しでもいいから
 やっておきなさい
 弱点克服
 弱点克服
 そうやって育てられてきたことは
 幸せなのか 正しいのか 判りようがないけれど
 そうやって叱られ続けてきたことは
 幸せなのか 正しいのか 判りようがないけれど
 子供の感覚のままで言うならば
 あんな経験まっぴらごめん
 戻りたくないな子供になんて
 やり直したくなんてないな過去一切

 終わってよかった
 済んでよかった
 乗り越えられて

 終わってよかった
 済んでよかった
 戻りたいと言う仲間とは自然と疎遠になっていき
 原点に還るという流れの中まるで自分が逆行しているみたいだった


 今も呪文のように聞こえてしまうのが
 弱点克服
 弱点克服
 汗びっしょりに叫んで目覚めたのは
 熱帯夜のせい
 そうさ熱帯夜
 暑苦しかったせいなのさ

 熱帯夜のせい
 そうさ熱帯夜
 暑苦しかったせいなのさ

 戻りたくないな子供になんて
 やり直したくなんてないな過去一切




 

かまいきれなくなったのなら

 おあずけ どうしてあんなことしたのかな どうしてかな かな おあずけ
 公園からの方角 神社が左手に見えて 駐車場を横切る感じに
 友達の家に行っちゃダメって言ったでしょう どうして遊びに行くの
 行くって言ったらダメって言われるから
 遊びに行くって 友達の家って 言ったらダメって言われるから
 あたりまえでしょそんなこと何度言ったらわかるの
 あたりまえでしょそんなこと何度言ったらわかるの

 友達づきあいはダメとのこと 恋人ならば良いようです
 どうせ子供なんだし どうせ子供同士だからと
 たかをくくっているのでしょうか
 遊びに行ってもいい 家に行ってもいい
 恋人だから
 友達じゃないから

 学校うっかり言えない関係 恋人だなんて恋人だなんて
 それってどういう関係 それってそういう関係
 聞かれるというより冷やかされるだけ嫌な思いをするだけ
 
 おあずけ どうしてあんなことしたのかな どうしてかな かな おあずけ
 恋人だから自然なことです 恋人だから自然なこと なんです なんです

 子供の面倒やってらんないって顔をして優しい声ささやくような小さめの声
 『ほんっとに、うっとうしい、やな子だね、ったく』
 って言われたんだけど どういう意味 って父に聞いたら
 困った顔を一瞬すぐに笑って
 そんなこと言うわけないだろう母さんが
 そんなこと言うわけないだろう母さんが

 他人の前で 世間の中で 親戚一同 町内会で
 違う顔 違う声 間逆の態度 そしていつも誰かのことを褒めている
 あれ
 ぼくも褒められたかったのかなあ
 ぼくも褒められ え 単に それだけ 褒められたかったの
 そういうことだったの

 自分で自分を知るというのは
 かまいきれなくなるのに似ている
 自分で自分を知るというのは
 愛想を尽かすのと紙一重
 
 それでもいいから
 ふと
 褒められたいのと問いかける鏡
 
 そうかなあ そんなことないなあ そうかなあ どうかなあ
 そうかなあ そんなことないなあ どうかなあ そうかなあ
 
 そうかなあ


海の方角で

 海の方角で爆音なにごともなかったように静寂しばらくしてまた爆音 

そういう感覚

 どういう感覚 そういう感覚 自分のような 違うような
 どういう感覚 こういう感覚 相手のような 同じような

 みんなニセモノつかまされて
 ある日 衝撃の事実を知る
 みんなホンモノ信じきって
 ある日 重さに耐えかね

 捨てる

 
 いいんだよ それで
 いつまでも抱え込んで苦しむよりも
 手放す勇気

 いいんだよ それで
 重すぎて疲れた腕
 素早く逃げるためには

 ほら
 焼夷弾が落ちてきた

 どういう感覚 そういう感覚 例えようのないダメージ
 祖父が黙り込む 祖母が語りだす 
 焼夷弾が落ちてきた


 あの夏の日
 いま思えば
 あと少し
 もう少し
 というタイミングで
 艦砲射撃が町を襲った


 どういう感覚 そういう感覚 例えようのないダメージ
 祖父が黙り込む 祖母が語りだす 
 焼夷弾が落ちてきた










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souheishimizu

Author:souheishimizu
 

清水漱平










言葉を綴り、


ときどき線を描き、


まれに色を塗ります。




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